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# The Piano Man
2014/05/12 22:10
The Piano Man, Tim Vicary, Oxford Bookworms Library Stage 1, 2013



海岸に流されてきた謎の男性は、無事に保護されて病院に運ばれたが、素性は何もわからない。ある時、病院の一室でピアノを弾いたことをきっかけに、「ピアノマン」と呼ばれるようになる。謎の男、ピアノマンの実話に基づいたストーリー。

謎が少しずつ解決していく構成の絶妙さが良い。各章の始まりには、ピアノマンの立場からした心情が綴られているのも読者が引き込まれていくポイントで、後から読み返すと、なるほどと納得がいくようになっている。400語レベルでありながらも充実の内容だ。ただし、文法は関係副詞や付帯状況のwithが入っているなど、高校レベルなので、その点は注意が必要か。
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# My Humorous Japan Part 3
2011/01/13 17:28
My Humorous Japan Part 3 Brian W. Powle, NHK出版 1997年



日本をよく知るイギリス人英語教師が、日本文化について、日本人について、自らの経験も交えながら語るエッセイの第3弾。

3作目にして、最高の出来ではないかと思う。これまでの2冊は、結局のところ日本以外の話も出てきていて、やや趣旨とずれていることを感じざるを得なかったが、3作目は違った。3作目は、きちんとタイトルに見合った話ばかりを集めている。文化の違いから生じる失敗も、筆者の手にかかれば見事な笑い話になる。筆者独自のユーモアを帯びた文章は相変わらず切れ味があるうえに、ここでは、いじめなどの今日的かつ重さを持ったテーマもあえて取り上げ、自身の論を展開する。

90年代後半の日本社会が対象なので、「オバタリアン」などの言葉も出てきて面白い半面、現在とのギャップを感じざるを得ない部分もある。筆者が当時の日本の若者に対して述べる印象は、現在の若者像とは違う面もあるのではないかと思う。また、英語教育に関する筆者の意見も、英語の持つ意味合いが大きく変化してきた今日においては、再考の余地があろう。

もっとも、このような欠点によって、本書の評価が大きく下がるようなことはない。それくらい、これまでの2作品と比べて面白いのだ。本シリーズを手に取った方には、是非Part 3まで読んでもらいたい。むしろ、第1弾でやめてしまった方にも、3作目は読んでみたらどうかと薦めてみたくなる内容だった。


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My Humorous Japan

My Humorous Japan Part 2

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# My Humorous Japan Part 2
2010/11/16 21:35
My Humorous Japan Part 2 Brian W. Powle, NHK出版 1993年



知日派のイギリス人が、日本のこと、自らが旅した国々のことについて語ったエッセイの第2弾。

楽しみながら英語を学ぼうではないかという姿勢は健在。今回は、著者が大学で英語を教えていた経験から生まれたエッセイが多い印象を受けた。授業に積極的に参加しない学生を辛口ユーモアを込めて表現したり、初めての英会話の授業に戸惑いを見せる学生を取り上げたり。それでも、他の講師が日本人の学生に対して述べる批判に弁解をしたりと、フォローは忘れない。ホームステイに行って成長した学生の例や、本当はこんなに真剣にものを考えているのだという学生の例も挙げている。

チップについてなど、日本人以外にも難しさを感じている慣習も取り上げられていて、単純に日本対外国、日本対欧米という構図ではなく、異文化理解の大変さが語られている。著者が東南アジアに旅行したときのエピソードも載せられている。


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# Harry Potter and the Philosopher's Stone
2010/11/05 18:59
Harry Potter and the Philosopher's Stone J.K. Rowling, Bloomsbury, 1997



ついに映画も最終章へと突入したHarry Potterシリーズの第1作目。幼い頃に両親を亡くし、親戚の家で育てられたHarryが、実は魔法使いの才を持っていたと明かされ、11歳を迎える時、魔法学校Hogwartsに入学する。そこに至るまでの過程と、魔法学校での1年目が描かれる。

なるほど、多くの子ども、そして大人までもが夢中になっていくのがよくわかる。次々と読み進めたくなる構成の中に、色々な要素が散りばめられている。虐げられてきた少年の苦悩と、自分を束縛してきた環境から自由になる高揚感、駅のホームに突如出現する9 3/4という謎のプラットホーム、夜の学校の探険、ほうき乗りの才能の開花、隠れて秘密のペットを飼う緊張感、敵との戦い… 主人公が出会うこれらの経験は、子どもにとっては、憧れまたはリアルな体験であり、大人にとっては、自分の過去の似たような経験を想起させたり、そんな子ども時代を過ごせていたらなと思わせるものだ。

使われている英語は決して易しいとは言えない。しかし、読者を物語の中に引き込んでいく力が強いので、何とか読んでみようという気にさせられる英語学習者も多いのではないだろうか。表紙以外には絵が1ページもない本格的な児童書にもかかわらず、多くの人々を魅了し続けているのだから。

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# My Father's Dragon
2010/10/05 20:37
"My Father's Dragon" Ruth Stiles Gannett 講談社英語文庫 2000



物語の語り手の父親であるエルマーは、捨て猫に出会ったことをきっかけに、不思議な冒険に旅立つ。ジャングルでの探検、最後に訪れる竜との出会いなど、少年エルマーの冒険を描いた名作。

子どもの頃1回読んだだけの本など、内容をすっかり忘れているものであると実感した。本書のタイトルは、My Father's Dragon。なぜ、父親が登場するのか。それはこの本の語り手が、エルマーの子どもだからなのである。いやはや、そんな重大なことを忘れていたのか。

機知に富んだエルマーの行動と、それにはまっていく動物達の滑稽な姿が、面白い。2回目の読書では、地図を見ながらエルマーの行動を追ってみたり、随所で書かれているみかんの個数を足し算・引き算しながら読んだりする楽しみ方もあろう。

原文を読む楽しさを再確認できる本である。動物達の口調は、それぞれが特徴を持っている。片方の猪の理屈っぽい喋り方、鼠の言い間違い方などに触れると、英語読書の醍醐味を実感できる。

なお、児童書ではあるが、高校生でも苦労するだろうなというレベルの英語で書かれている。特に、英語の教科書や受験ではめったにお目にかかれない単語がやっかいだ。「ライオンのたてがみ」「サイの角」… これらの単語がすぐに浮かぶ人は、結構英語に慣れた人であろう。

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# My Humorous Japan
2010/10/04 16:54
"My Humorous Japan" Brian W. Powle, NHK出版 1991年



イギリス人が日本に来て感じたカルチャー・ショックを、ユーモアたっぷりに綴ったエッセイ集。かつてNHKラジオ英会話のテキストに掲載されたもの。

本書の序文には、以下のような文章がある。

Do you enjoy joke or perhaps laughing at life itself? Do you want to better your English without reading a lot of dull textbooks? If the answer is 'yes' to these questions then this little book is for you.

この文句が、本書の魅力・特徴を語り尽くしているように思う。日本の文化・社会について知らないとこんな思いをするのかと、日本人に新たな視点を与えてくれる。たとえ皮肉や批判があっても、必要な場合にはきちんとフォローすることを忘れない。いわゆる「ここが変だよ日本人」で終わらせず、客観的な視点は忘れない。ユーモアのあるべき姿を見せてくれる秀逸なエッセイだ。内容も、20年前のものにしては、それほど古さを感じずにすむ。約30000語の英文も苦にならない。

実は、日本関連のエッセイは途中から姿を消し、筆者の個人的な経験や体験が中心になる。正直、「Japanはどこへ?」と思ってしまった。初めの通勤ラッシュの話からぐいぐいと引き込まれていった私にとっては、少し残念なことだった。

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# Charlie and the Chocolate Factory
2010/09/26 09:35
"Charlie and the Chocolate Factory" Roald Dahl 講談社英語文庫 2005



貧しい家に暮らすCharlieは、チョコレートが大好き。自宅の近くにある、謎の大きなチョコレート工場がの前を通っては、匂いを嗅いでいた。ある日、その工場が5人の子どもを招待し、特別に工場の中を見せると言い出した。工場の経営者Wonkaの意図とは、そして、チョコレート工場に招待された5人の子供達とその保護者の運命はいかに。

ストーリーとしては、児童書の王道を行っている。貧しくても心優しい人が最後には報われ、反対に富ばかり持っていて、驕り高ぶった人が痛い目に遭う。

とはいっても、ストーリーの構成など、見事な作品だ。Charlieがすぐには招待券を手に入れることができず、うまく読者をじらす序盤。他の招待者である子どもと保護者の滑稽な姿の描写。子供達が次々と誘惑に負けて災難に遭う展開から、次は何が起こるのかと期待させる展開。ラストに明かされる、チョコレート工場の秘密。読者を飽きさせず、物語にぐいぐいと引き込む力がある。約30000語の英文でありながらも、スピード感を持って読むことができる。おそらくそこには、作者の文章力も影響しているのだろう。

それなりに難度のある作品なので、巻末の語注が有り難い。

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# Frog and Toad Are Friends (I Can Read Book)
2010/09/23 11:00
"Frog and Toad Are Friends" Arnold Lobel HarperCollins 1970



2匹の蛙が繰り広げる、時にコミカルで、時にほのぼのとした物語を5編収録。日本の小学校の教科書にも載っているという話も含まれる。1冊で語数は約2000語。

2匹のやり取りがほのぼのしていて、心温まる。ちょっと気難しいところがあって、人付き合いが苦手なところのあるToadと、優しさ溢れるFrogの組み合わせは、面白い話、良い話のどちらにも活かされる。

5話目の手紙の話では、優しさを見せるFrogだが、4話目の水遊びの話では、つい余計なことを言ってしまって、滑稽な展開を招くことになってしまう。性格が固定的でないところが、人間らしくて(?)魅力的だ。

3話目でToadが作ってあげたジャケットを5話目でToadが着ているなど、挿絵の細かい演出はお見事。さすが、長いこと発行され続けている絵本だ。

ちなみに、英語は決して簡単ではない。文法・単語ともに、高1終了レベルくらいはないと、太刀打ちできない。それでも、それほど難しくない英語でそれなりの内容が書かれたものを読みたいという欲求に応えてくれる、素晴らしい本であることは間違いない。

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# The Melancholy of Haruhi Suzumiya
2009/11/24 20:59
The Melancholy of Haruhi Suzumiya Nagaru Tanigawa (translated by MX Media LLC) Little, Brown and Company 2009



This is the original novel of one of the most famous Japanese animes. Kyon is a first-year boy student of an ordinary public high school. Indeed, “Kyon” is a nickname and no one is seen to call him in his real name. On the first day of his high school life, Kyon meets a very cute but extraordinary girl in his class room. Her name is Haruhi Suzumiya. What he hears first from her is "I have no interest in ordinary humans. If there are any aliens, time travelers, sliders or espers here, come join me." Kyon happens to be the only one that Haruhi opens her mind to.

One day she comes up with an idea that she will make a club to find out aliens, time travelers, sliders and espers. Then, she gathers three more people for the club: Yuki Nagato, a girl belonging to literature club, Mikuru Asahina, a second-year girl student, and Itsuki Koizumi, a mysterious transfer student. This is when S.O.S Brigade is born. Later, Kyon comes to know that these three are really an alien, a time traveler, and an esper. Each of the three people has their own view of Haruhi Suzumiya, but they agree that she has an ability to change the world as she likes. Now an ordinary boy, Kyon begins to encounter unbelievable phenomena.


Probably almost all the people have an experience to be bored with a daily life and hope for an extraordinary world. However, as they grow older, they realize that they have to be satisfied with what they have and can have in reality. Kyon is not an exception. On the other hand, this is not the case with Haruhi. She never gives up and tries to enjoy herself. She reminds us of what we have forgotten.

One of the attractions of the novel is a number of interesting similes. This sometimes renders the writing a little redundant on the one hand but fascinating on the other hand. Another attraction is the way in which the relationship between Kyon and Haruhi is described. They never directly express their affection toward each other. They know they are something special, more than just a classmate. However, Haruhi does not know what to do. Kyon is never aware of his feeling toward Haruhi.

Since this is a novel, Kyon’s monologue is more amply expressed than in the anime. What he thinks of Haruhi is grasped better. Also depicted more in detail is a picture of Haruhi through the eyes of Kyon. She shows various emotions and expressions. Vivid figure of Haruhi emerges out of the text. Also, easier to understand are the explanation of kind of sci-fi organizations of Nagato and Koizumi and the concept of time travel.

Incidentally there are two English versions of The Melancholy of Haruhi Suzumiya. The cover picture and four pages of color pictures of the Japanese counterpart are faithfully reproduced in the hardcover version. I recommend that you buy the hardcover version although it is a little bit more expensive than the paperback one.

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