教師はサービス業です 学校が変わる「苦情対応術」 関根眞一 中公新書ラクレ 2015年
恐るべきモンスターペアレントによって次々と追いつめられる教師…といった言い方がよくなされる。しかし、筆者は教師に対してサービス業として開き直り、苦情対応の腕を上げるべきであると提言する。それは、決して教師に対して無理強いをするという方法によってではなく、一般企業での苦情対応のプロとして、苦情を顧客の満足へとつなげていくにはどうすればよいかを教授するという方法によってだ。
相手のおかしいところには毅然と立ち向かい、その上で相手の要求を理解し、突破口を見出すのは容易に身に付く技術ではないと思うが、教育の場においては「子どものためにはどうするか」という終着点があるだけに、的は絞りやすいと言えるのかもしれない。
あくまで大事なのは「サービス業としての開き直り」なのだと思うと、肩の荷が降りるように思える教師も多いような気がする。
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